教えるのではなく、“一緒につくる仲間”として。リトルマイスターの2人をご紹介します。
子どもたちに面白い世界と、
面白い大人を見せたい。
私はもともと、金型をつくる工場で17年間、ものづくりの現場にいました。
父も職人で、「ないなら、自分で作る」——
そんな姿を見て育ちました。
便利な道具に囲まれるほど、「自分の頭で考えて、つくり出す力」は、知らないうちに育たなくなっていく。
工場で働くなかで、私自身がそう実感しました。
モノを考えて、自分の手でつくる。
その「できた!」の達成感や、つくり上げるまでのストーリーは、
子どもにとって、かけがえのない“小さな成功体験”になります。
それが積み重なって、「自分はできるんだ」という自信に変わっていきます。
諦めることは、簡単です。
でも諦めて終わってしまったら、その先には何もありません。
大変でも、試行錯誤しながらつくる。
その積み重ねが「できること」を増やし、人生をどんどん楽しくしていきます。
私自身がそうでしたし、周りの技術者のみんなも、毎日とても楽しそうです。
だからこそ、工場と同じモノづくりができる環境をつくりました。
子どもたちに、面白い世界と、毎日を楽しんでいる面白い大人との接点を持たせてあげたい。
ここはゴールではなく、入口です。
モノづくりの面白さに出会った子が、自分の手で自分の人生もつくり出していく——
その最初の一歩になればと思っています。
戸屋 加代(リトルマイスター代表/3児の母)
「ほしいなら、
作ったらええやん。」
——それを本気で言える大人でいたいんです。
ものづくりって、本当はもっと自由で、もっと面白いものなんです。
うまくいかないことなんて、いくらでもあります。
でも、そこで手を動かして、考えて、やり直して——
その繰り返しの先にしか「できた!」はやってきません。
私はその瞬間の子どもの顔が、何より好きなんです。
最近は、ボタンひとつで何でもできる時代です。
便利でいいんですが、その分「自分の手でどうにかする」機会が減っています。
失敗していい。
回り道していい。
その経験こそが、これから先、何があっても折れない力になると思っています。
だから私は、教える先生というより、“一緒につくる仲間”でありたい。
本物の道具の使い方も、危ないことも、ごまかさずに伝えます。
そのうえで、思いきり挑戦できる場所を、そばで守ります。
「できた!」の笑顔を、隣で一緒に味わえる。
これ以上に面白い仕事は、なかなかありませんよ。
岩水 建二(板金加工職人/技術講師)